- 2019.04.13
- アロマ
アロマトリートメントで使用するキャリアオイルについて
精油は凝縮されているので、基本的には原液をそのまま肌につけられません。水に溶けにくい精油がなじみやし、植物油やそのほかの基材で希釈して使う必要がございます。
- 植物油と希釈方法について
- スイートアーモンドオイルについて
- ホホバオイルについて
- 食料品店で売られる植物油はアロマテラピーに利用できるか?
1.植物油と希釈方法について
精油の原液は、植物から抽出した成分が凝縮されています。
その為、原液のままお肌に使用すると、皮膚刺激を起こしてしまいますので、原液は直接お肌につけないで下さい。
皮膚刺激を起こさない為に精油はアロマトリートメントなど皮膚に使用する場合は、植物油“キャリアオイル”で約2.0%に希釈して使用していますが、濃度はお客様のお体やお肌の状態に合わせて濃度を調節しています。
下記に精油の濃度調整方法を紹介します。
・用意する物
基材:植物油30ml
精油:1滴
- 1.30mlに対する1%の量を算出します。
30ml×0.01=0.3ml - 2.精油1滴の量0.05mlで割って滴数を算出します。
0.3ml÷0.05ml=6滴 - 3.基材30mlに精油6滴を加えると、1%濃度になります。
2.スイートアーモンドオイルについて
当店では、希釈するキャリアオイルにスイートアーモンドオイルを使用しています。
アーモンドの種から抽出したオイルで、薄い黄色でほぼ無臭です。
酸化しにくく、変質しにくいのでトリートメントオイルとして広く使われています。
このスイートアーモンドオイルにはパルミチン酸やオレイン酸、リノール酸等の必須脂肪酸(体を構成するのに必要な脂肪酸)を含んでおり、抗酸化作用のあるビタミンEも豊富です。
皮膚浸透性が非常に高く、ゆっくり表皮のさらに奥の真皮にまで浸透していき、皮膚を柔らかくして水分や栄養分を肌の中に閉じ込める効果が優れています。
また、炎症や痒みを鎮める作用もあります。
また、低刺激なので敏感肌の方や赤ちゃんにも使えます。
(※但し、全ての方にアレルギーが起こらないというわけではありません。)
3.ホホバオイルについて
スイート―アモンドオイルの他に、ホホバオイルもボディトリートメントでよく使用される植物油の1つです。
ナッツアレルギーのある方にはホホバオイルがオススメです。
ホホバは、不毛地帯や砂漠地帯でも育つツゲ科の植物です。
厚くて固い表皮に覆われているので、過酷な環境でも水分を保持し生き続けられるのです。
過酷な環境で育つ為、乾燥や紫外線に強く、保湿力やバリア機能が非常に優れています。
ホホバオイルは植物性の「ワックス」に分類され、10℃以下では固体になりますが、固まってしまっても、常温に戻すと液体になります。
精製されたものと未精製のものがあり、精製されたものは無色、未精製のものは黄金色でどちらもほぼ無臭です。
さらさらした軽い使い心地で、皮膚浸透力に優れています。
また熱に強い為、酸化安定性が非常に高く、品質も変化しにくいです。
皮脂バランス調整作用があり、脂性肌には皮脂分泌を抑制し、乾燥肌には皮脂分泌を促進する作用があります。
また低刺激ですので、あらゆる肌質に向いています。赤ちゃんにも使えます。
保湿力がとても高く、乾燥が原因の肌トラブルにも効果が期待できます。また、日焼け後の肌や湿疹のケアにも有効です。
また皮膚軟化作用もあり、肌にハリ・弾力をもたらしてくれます。
炎症や痒みを抑える効果もある為、医療現場では皮膚炎やアトピーにも使われています。
※全ての方にアレルギーが起こらないというわけではありません。
他にもキャリアオイルとして使える植物油はいろいろありますが、上述のスイートアーモンドオイルやホホバオイルは値段もお手頃で酸化しにくく、肌にもなじみやすいので使用しやすいです。
4.食料品店で売られる植物油はアロマテラピーに利用できるか?
多くの植物油は、効率の良さから溶剤抽出方法で絞られています。
植物に含まれる油分をヘキサンなどの溶剤を使って抽出し、その後、溶剤を蒸発させて植物油を取り出します。
短時間で多くの油を取る事ができますが、抽出の際の高温によって植物油に含まれる脂肪酸が変質したり、抗酸化作用のあるビタミンなどが壊れてしまったりすることを考えると、圧搾法が望ましいと言えます。
食料品で植物油を選ぶ際は、ラベルに「圧搾法」あるいは「コールドプレス」と表示されている商品を選ぶと良いでしょう。
精油を芳香浴や蒸気浴だけでなく、トリートメントに使用されたい場合は、植物油が必要です。
皮膚の乾燥の改善にもつながるので、ボディケアにも活用できる植物油を是非有効活用して、アロマテラピーを楽しんでくださいね♪