- 2020.05.01
- 婦人科系トラブル
アロマセラピーで生理痛を軽減
多くの方が悩んでいる生理痛。
症状や痛みの強さには個人差が大きく、辛くてもなかなか周囲に言える環境ではない方も多いと思います。
できる限り薬に頼らず予防できるのが理想ですよね。
生活習慣の見直しに加えて、アロマセラピーも生理痛の改善にはとても有効です。
アロマの力を借りて、身体や心をリラックスさせてあげましょう。
- 生理痛の原因
- アロマと生理痛の関係
- 生理痛緩和にお勧めの精油
- 日常生活でできること
1.生理痛の原因
そもそも生理痛とは何の痛みで、これほどまでに個人差があるのでしょうか。
生理痛とは、経血を子宮から体外に排出する過程で起こる痛みのことです。
生理中は子宮を収縮させることで血液とともに子宮内膜を排出します。
その時に子宮を収縮させ、経血を体外に排出する働きをするのが「プロスタグランジン」というホルモンに似た生理活性物質です。
このプロスタグランジンには痛みを敏感にさせる作用があり、分泌が多いと子宮の収縮が過剰になり痛みを引き起こします。
胃腸にも作用するため、生理中に下痢や嘔吐を起こす場合もあります。
生理痛の起きる原因としては、以下の原因です。
- プロスタグランジンの分泌量が多い
- 冷えによる血行不良で血液循環が滞り経血がうまく排出されない
- 骨盤のゆがみや骨盤付近の柔軟性の不足
- 子宮内膜症や子宮筋腫などの婦人科系疾患
生理痛は人と比べることができないため病院に行くのをためらう方も多いですが、子宮内膜症は10人に1人、子宮筋腫は5人に1人ともいわれています。
日常生活に支障をきたすほどの痛みがある場合は、一度婦人科を受診してみましょう。
2.アロマと生理痛の関係
前述のとおり生理痛にも様々な原因があり、鎮痛剤を飲むことは決して悪いことではありません。
しかし、憂鬱な月経期を乗り切るためにアロマセラピーはとても良い手助けをしてくれます。
アロマは香りを楽しむだけでなく、植物の持つ成分が鼻から脳へ、肺から血液へ、皮膚から血液へと体内を循環し、植物の持つパワーを私たちに与えてくれます。
精油の中にはホルモン様作用といい、女性ホルモンにとても似た働きをしてくれるものがあります。
女性ホルモンが分泌される経路はにおいの情報が抹消臓器にさまざまな働きをするときの経路とよく似ています。
においの情報が脳へと伝わり、ホルモンバランスや自律神経の乱れを整えることで生理痛緩和につながるのです。
また、身体を温める作用や鎮痛作用など、精油には植物によって様々な作用があります。
上手に活用することで辛い月経期を少しでも穏やかに過ごせるのではないでしょうか。
3.生理痛緩和にお勧めの精油
生理痛の緩和におすすめの精油をご紹介します。
ディフューザーでの芳香浴はもちろん、ティッシュに1滴垂らして香りを吸入するだけでも大丈夫です。
熱いお湯を入れた洗面器に3~4滴精油を入れ、タオルを浸してしぼると温湿布にもなります。
マッサージに使用する場合は必ずキャリアオイルに希釈して使用してください。
4.日常生活でできること
生理痛にとって一番の大敵は冷えです。
身体が冷えていると経血がうまく排出されず、痛みは長く、強くなりやすいです。
月経期はおへその下の「丹田」、お尻の割れ目の上の「仙骨」にカイロを貼ると効率よく子宮周りを温められます。
また、生理痛には普段からの生活習慣も大きく影響します。
普段から薄着をせずできるだけ浴槽に使って身体を温めたり、ストレッチで身体を柔軟にしておくことも大切です。
根菜類、しょうが、にんにく、ねぎ類、ナッツ類、アボカドなどの食材も積極的に摂取しましょう。
憂鬱な月経期を少しでも快適に過ごせるよう、ぜひこれらの予防策を試してみてください。